組み立て後のサイズは縦45センチ、横16センチ、高さ13センチ。畝の中央にトンネル状の空間を設けた構造で、側面と底面にメッシュ(網目状)を取り入れて通気、排水性を高めた。夏場の温度上昇を抑制できるなど土中の栽培環境をコントロールしやすく、根が成長しやすくなるという。
土を入れた重量は約5キロと軽量なため、栽培計画やレイアウトの変更に柔軟に対応できる。プランターを会場に持ち込んだ出張イチゴ狩りや、年末から春先の流通ピークを超えて売価が下がるイチゴを、実を付けた状態でプランターごと販売するビジネスモデルも検討している。
マラナタは、小型コンテナを縦横に組み合わせて果菜を育てる立体式栽培システムを主軸に手がける。今回のトンネルプランターも省スペースで生産性の高い農業を目指す試みの一環。元スズキ社員の呉徳尚社長が金型の製造と成形を担い、日本オペレーターは企画設計と販売に加え、自社農場での栽培実証を継続する。
呉社長は「農業現場の課題解決につながる新しい技術として、導入してほしい」と話す。